準備2 事業目的(仕事の内容)を決定する

事業目的は、ポイントを押さえて決定しよう

事業目的(仕事の内容)の決定

「事業目的」とは会社が営む仕事の内容のことで、必ず定款に記載すべき事項です。

登記 設立登記 定款 法人 事業目的 絶対的記載事項
「その会社がどんな事業をしているか」を明確に分かりやすく的確に伝えるのが「事業目的」です。 事業目的は、「定款」に記載すべき絶対的記載事項 で、その記載にはルールがあります。

事業目的 が重要な理由

①会社は定款で決めた事業目的の範囲内でしか営業活動を行なうことができません。
そのため、将来行なう可能性がある事業の内容は、設立の時点であらかじめ盛り込んでおきましょう。

②株主や取引先・金融機関にとって、その会社を識別する基準のひとつとして重要な判断要素となります。
株式を購入する、取引先として関係を持つ、融資をする・・・いずれにしても「何をしている会社か」は関係を持つにあたり大きな判断材料とされます。

③会社の事業目的は後から変更できないわけではありませんが、変更や追加する場合は手間も費用もかかります。定款の変更・登記の内容の変更などの手続きが必要になりますので慎重に決めましょう。

事業目的決定のルール

①法律に違反せず(適法性)
②利益を得ることができ(営利性)
③何をしている会社か分かりやすい
(具体性・明確性)

①目的や内容に違法性がないこと(適法性)

法律に違反するような内容を会社の目的とすることはできません。
例えば詐欺や人身売買・密輸など明らかな犯罪行為を「会社の目的」と出来ないことは当たり前ですが、税理士・弁護士などの一定の資格がなければできない業務を 法人が「事業目的」として記載することはできないなど、気付かずに適法性から外れてしまうこともあります。

②営利性のある事業であること(営利性)

会社は営利法人であるため、非営利の援助や社会貢献、無償のボランティア活動等のみを事業目的とすることはできません。組織として利益を上げ出資者(株主)により多くの配当を還元することが必要なのです。

③目的の内容が明確かつ具体的であること(明確性・具体性)

定款には 語句や目的全体の意味を一般の人が理解できるように記載しなければなりません。分かりやすく簡潔な記載が求められます。(明確性)

「具体性」は、新会社法の類似商号規制が廃止されたためかつてほど厳しい審査ではなくなりました。「製造業」「建設業」等のおおまかな記載が認められるようになりましたが、何を製造しているのか(コンピュータ機器の製造)、何を建設しているのか(住宅の増改築・リフォーム及び室内外装飾工事の設計)など、登記簿謄本を見た相手に ある程度伝わることが望ましいでしょう。

また、事業目的の決定の際には、次のことにも注意しましょう。

事業目的決定の際は、ここにも注意!

注意1 将来も見据えて

将来、事業拡大や新規事業着手の予定があるなら、事業目的に入れておく必要があります。定款に記載した目的すべての事業を行う必要はないため、将来の業務拡大を見越した事業目的を決定しましょう。

注意2 信頼性の得られる事業目的を

とは言うものの、やみくもに多くの事業目的を羅列したり 本業のイメージにそぐわない事業が入ると、取引先や融資を依頼したい金融機関からの信用を損ないかねないことも。

法人 設立登記 定款 事業目的
(※注:参考としての一例です。)

注意3 使用目的に使用できる文字には制限がある

原則として「ひらがな」「カタカナ」「漢字」の日本語の文字だけが使用できます。アルファベットは使用できないため、日本語の表現で記載する必要があります。(「Tシャツ」「Yシャツ」「IT」など、社会的認知度が高いものは認められる用語もあります。)

注意4 許認可制の事業に注意

役所の許認可を必要とする業種については、入れておかなければならない表現や記載があります。定款の目的の記載方法が適切でないために許認可が下りない・融資を受けられないといったこともあるので、あらかじめ確認が必要です。

【許認可等が必要な業種の例】

飲食店、喫茶店、パチンコ店、リサイクルショップ、人材派遣会社、不動産会社、酒類販売会社、旅行代理店、信販会社、理容・美容院、クリーニング店、食品関連会社、診療所 など

また、不動産業、貸金業、質屋業、農業などは、金融機関の融資判断が特殊な業種などもあります。

※後々の許認可や融資にも影響する「事業目的」

事業目的の記載内容は、金融機関から融資を受ける場合や事業によっては許認可の申請を受ける場合に、問題が生じることもあります。

定款作成前に・・・

定款を作成する前に必ず
・法務局に確認を取る
・専門家に相談する
など、不備のないようにしておきましょう。